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構造改革とケーキのお話
2002/08/01

村上 龍氏の本「対立と自立」の中で、10歳の小学生から「構造改革って何なの?」と質問されたら、どう答えればよいのでしょう。という問に、おもしろい記述があったので紹介したい。
「構造改革」とは、昔に決めたケーキの分け方を変えるようなものです。
あるところに、キクとハシという2人の男が住んでいました。キクは30歳、ハシは10歳と、親子のように歳が離れていました。ふたりは、大きな意志を山の町から海の町まで運ぶ仕事をしていました。大きな石は1人では運べません。2人は力を合わせて運んでいました。1回大きな石を運ぶと、2人はケーキを5つもらいました。キクが3つ、ハシが2つとりました。キクは大人で力も強く、石運びでも5分の3くらいはキクが貢献していました。ハシはまだ子供で、力もあまり強くなく、石運びも5分の2くらいしか役に立っていませんでした。だから、キクが3つ、ハシ2つというケーキの分け方は、2人にとってとても自然でした。
20年が経ちました。2人は今でも石を運んでいますが、最近は喧嘩ばかりしています。20年前に決めたケーキの分け方をめぐって、喧嘩をしているのです。キクの言い分は「昔決めた分け方を今になってなんで変える必要があるの。1回の石運びで俺が3つ、お前が2つは昔からきまってることじゃない」。でもハシは納得がいきません。キクは50歳になり、ハシは30歳です。確かに昔は石を運ぶ時、5分の3くらいはキクが貢献していましたが、キクは今では年をとってしまって、5分の2も役に立っていません。ハシは、自分が5分の3以上石を運んでいるのに、なぜケーキが2つなのか納得がいかないのです。
実は、ハシの疑問は今に始まったものではありません。疑問を持ち始めたのは、10年くらい前からです。当時ハシは20歳でキクは40歳。2人の貢献度はほとんど同じでした。だからケーキは、本当は2個半ずつにすべきだと考えていました。でも、そのころは、2人とも体力があったので、石を運ぶ回数も多く、ケーキの分け方を変えなくても、十分な数のケーキをもらうことができました。だから、ハシはチョット変だなとは思いつつも、ケーキの分け方を変えようとキクには言い出しませんでした。
でも、今はキクは年をとってしまい、すぐに疲れてしまうので、2人が石を運ぶ回数も減っています。ケーキをもらう数をハシが増やすためには、キクの取り分を減らすしかありません。・・・ 2人の話はケーキの取り分をめぐって喧嘩をするということですが・・・
現状の行財政等の改革も、このような状況にあるといえます。1つには、既得権益という課題。もう1つは、受益と負担といった課題。いずれにしてもバランス感覚が非常に大切な時代になったと言えるのではないでしょうか。
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